「脱・労働集約型」と「脱・完売思考」の話

今日は西野亮廣さんの著書 【夢と金】から

「脱・労働集約型」と「脱・完売思考」という非常に興味深い部分を写経します。

 

それではスタート! よーいドン!!

 

エンタメを作るにはお金がかかる。

僕のイベントに来られた方はご存じだと思いますが、僕は「チケットの売り上げ」や「グッズの売り上げ」で採算がとれてしまうサイズのエンタメにはあまり用がなくて、採算度外視もいいとこで、美術も照明も何もかも全部盛りでブチ込むもんだから、たとえばミュージカルを仕掛ける時なんかは「チケットとグッズが完売しても1億円の赤字」というのが通常営業。

その代わり、「不足分(1億円)をどこでつくるか?」ということを考える。

 

資金繰りを考える時に、「西野を稼働させる」という手が一つある。

「講演会」や「企業案内」なのだ。

ただ、資金繰りのために西野を稼働させすぎてしまうと、今度は肝心要の「エンタメ制作」の時間がなくなってしまう。これでは本末転倒だ。

 

というわけで、「なるべく西野を稼働させずに、エンタメの製作費を作る」という問題が降りかかる。

いずれキミの目の前にも、これと似たような問題がやってくるだろう。

さて、どうする?

ここからが本題。

 

まず、「人間の労働力に頼ると、生み出せるお金に限界がある」という基本は頭に叩き込んでおいた方がいい。

キミの一日は24時間しかなくて、そこから睡眠時間を削り、食事の時間を削ると、残る時間はせいぜい15~16時間といったところ。

自分の労働力に頼ると、「時給×15~16時間」が一日稼げるお金の限界だ。

 

キミが今の収入に満足していないのならば、その原因は二つ。

「キミの提供している商品・サービスの価値が低い」か「キミの身体しか稼働させていない」いずれかだ。

ここでは後者について説明する。

 

たとえば、個人ができる最も高い買い物といえば、パッと出てくるのは「家」だ。

「35年ローン」、最近では「40年ローン」も増えてきた。

 

2021年の新築マンション購入時における平均借入額は首都圏が4,941万円、関西圏が

4,091万円だそうで、こりゃ大変な金額だ。

 

ところで「家」はなぜ高いのだろう?

多くの人は、この問題と真面目に向き合わない。

キミはどうだ?

家は、資材をたくさん使っているから高いわけでも、大工さんをたくさん雇っているから高いわけでもない。

家が高い理由は「家が稼がないから」だ。

 

当たり前だが、10億円の家でも、10億円稼いでくれる家ならば、その家は「うまい棒」より安い。

ところが家を建てる時に、「どうすれば家が稼いでくれるかなあ?」と考える人はほとんどいない。

「お金を稼ぐのは人間だ」という固定観念にとらわれて、「床や壁を働かせるにはどうすれば?」と議論を始める人はほとんどいない。

 

この本の表紙は、2022年の年末に兵庫県川西市に建てた僕の家だ。

僕は東京と川西の二拠点生活で、表紙の家で、寝泊りもしていれば、仕事もしている。

 

この家を建てる時に最初に決めたのは、「建築費を家に稼がせる」だった。

そこで、仕事柄、家を空けることが多いので、空いている日を「レンタルスペース」として貸し出すことにしてみた。

それが決まれば、目指すは「レンタルスペースのニーズがある家」だ。

 

というわけで、写真映えするように「3階まで続く本棚」を作り、いろんな角度から写真を撮れるように、「吹き抜け」にして、そこかしこに階段(高低差)を設けた。

 

家を建ててから、「どうやって家に稼いでもらおうか?」と考えるのではなく、家を建てる前に「『建築費を回収する家』はどんなだ?」と考える。

それもこれも、「自分の労働力に頼る(自分の身体に働かせる)」という固定観念を外さないことには始まらない。

 

2022年の年末に建てた『キンコン西野の家』は、僕が留守にしている今日も働いていて、すでに建築費の「1/10」は回収している。

「実質0円で建てた」と言えるのはそんなに先じゃなさそうだ。

 

 

今日はここまで

やっとゴール!!

【脱・完売思考】の話はまた後日、お楽しみに♡